中国株安等の中国の景気後退から始まった世界的な株安。それに対し、トレーダーがリスクを回避する流れが続いてきました。リスク回避として、その多くは日本円を買う流れに繋がり、円安方向への推移が強まっています。
これらの流れについての議題が盛り込まれた、G20財務相会議がトルコのアンカラで開催されました。共同声明としては、今回の世界的な株安の発端となった「中国人民元の切り下げ」に釘を刺す内容となっています。
バイナリーオプション取引を行う上で、これらの経済的事象は無視できないほど大きなものです。今回は、これらの事象がバイナリーオプション取引に与えた影響と、その対応策を考えてみたいと思います。
- 今回の見どころはコレだ!
- ・輸出回復のため中国人民元を2%切り下げ、世界的な株安を招く
- ・日経平均、欧米株安等の世界的株安を受けての米利上げ時期後退
- ・G20の共同声明では人民元の切り下げが焦点になり、米利上げは事実上のゴーサイン
予想外に行われた中国人民元引下げ
中国人民銀行は2015年8月11日、人民元の基準値を算出する方法を改め2%切り下げる方針を発表。輸出競争力の回復を目指したものですが、これは世界的に見れば予想外の市場介入に映ります。中国が予想外の市場介入を行いました。その後2日間連続で人民元を切り下げており人民元安が拡大していきました。
またこれとは別に、既に中国株は大幅安となる、いわゆるバブル崩壊状態であるとみられていました。結果として、この切り下げが中国景気に対する成長の鈍化をさらに印象づける結果となり、さらなる株安へとつながります。
- [キーワード]通貨の引き下げとは?
- ・固定相場制を採用している国が、自国通貨が有利となるよう為替レートの変更を行うこと。
日経平均や欧米株安へ波及
中国株安を受け、リスク回避のために円を買う動きが出てくるに伴って、株式市場のポジションを売り払い資金を改修しようとします。この市場でのリスク回避を意識した流れがアジアだけではなく欧米にまで波及したことが、いわゆる「世界同時株安」としてチャート上に現れたのです。
今回は欧米の株安が翌日のアジア市場にも影響するなど、株安の連鎖が継続する状況でした。為替相場としてもトレーダーがリスク回避を行うたびに、円高方向に向かって推移していってしまいました。
今回の世界同時株安が起きるまで、株価に利益確定の売りがなければアメリカとその他各国の金利政策の違いによる米ドル買いが行われてきました。しかし、世界同時株安を引き起こして以降、アメリカの利上げ時期が2015年9月より後退する観測が見られています。
G20財務相会議の共同声明と米利上げ時期
世界同時株安の引き金ともなった中国経済やアメリカの利上げ時期についてが焦点となったG20財務相会議が、トルコのアンカラで開催されました。開催中に中国の周小川人民銀行総裁は、(中国株式の)バブルがはじけたような動きがあったと説明しています。これは公式にバブルがはじけたことを認める内容と受け取れますが、はじけた後で十分な対策を採ったことを示唆しているとも言われています。
今回のG20で発表された共同声明では「通貨の競争的な切り下げを回避し、あらゆる形態の保護主義に対抗する」とのこと。一連の世界同時株安の引き金になったと言われる人民元の引き下げについて釘をさすことになった形だ。
しかし、直近の世界経済で生じた問題の原因は中国経済だけではないとも言われています。アメリカの利上げ時期が近く、新興国通貨投資に関する資金の引き上げが起こっているとのこと。黒幕と表現すると言いすぎですが、これも1つの要因であったとの認識は十分可能です。
世界同時株安から間もないですが、利上げに伴って前々から言われている通り新興国通貨危機に陥る可能性も否定できません。イエレン議長は今回のG20を欠席しており、今後の利上げの行方を知る場としては、今月開催されるFOMCしか残されていないものと思います。
このような状況でバイナリーオプションの投資方向って決められる?
今回のような世界同時株安の状況下では、リスク回避を意識した円買いが増えてきます。バイナリーオプション取引で言えば、円高方向に下がるものと予想することができます。
私も素人の身であるため、ここまで世界的に株安が波及することは予想できませんでした。さらに言えば、人民元の切り下げが中国株安につながるということは思いもしなかったのです。バイナリーオプション取引では投資方向の決定までの判断が利益に直結すると言っても過言ではありません。
では、このような状況下ではどのように投資方向を決めていくべきか考えてみましょう。まず、今回の一連の世界同時株安で私が捉えることができた情報は以下の通りです。
- 一連の流れで得ることができるはずの情報
- ・日経平均の下げ幅が大きい
- ・リスク回避で円を買う動き
- ・欧米にも株安が波及
勘の鋭い方は私の言わんとすることが分かるのかもしれませんね。実際に私は投資方向の予想に当たって、以下のようなシナリオを仮定しました。
東京市場時間で「日経平均が下がり」、「リスク回避で円を買う動きが出てきた」場面。この状況からさらに、「欧米での市場時間において株安が進行」したということになります。
この状況では欧米の市場時間になっても、円高方向への推移が継続する可能性が非常に高いと結論付けられるのです。
世界経済の状況がどうなるか、今後の大きなカギとなる要素の1つとしてアメリカの利上げ時期がいつになるか気になります。しかし、いつ起こるか分からないことよりも、現在起きていることについての情報を取引に活用する方が、投資方向予想の材料になりやすいわけなのです。
世界同時株安発生、ぶっちゃけ取引しやすい業者はどこ?
やはり、大きく値が動くときは取引もためらいがちになってしまうもの。しかし、以下の条件を満たす海外業者であれば、理想的な取引を行うことができると考えます。
- このような場面で海外業者に求めたい条件
- ・最低取引額が安い
- ・ハイロー/短期取引の双方を選べる
- ・ペイアウト高倍率固定
今回のような急激に円高方向に動くような相場では、リスクがさらに高まってくることが考えられます。そのため、最低取引額を抑えることでリスクヘッジを取りたい考えです。また、ハイローと短期取引の双方を選択できるような業者であれば、相場推移の振幅によって取引手段を変更することができます。
条件の1つ目と2つ目は満たしていない業者の方が珍しいと言えます。ただし、最後の条件を満たす業者はなかなか存在しません。そこで、今回は海外業者の中からこれら3つの条件を満たす業者を選びぬき、このような状況で取引を行うべき業者としてピックアップします!