イタリア選挙前倒しでEU離脱国が増えるか？

2017年6月22日

2017年6月20日

EU諸国では、どの国でも少なからず脱EUの動きが出てきています。イタリアでも反EUの火種がポツポツとくすぶる状況になっています。解散総選挙の結果次第では、イタリアもEUを離脱する可能性があります。可能性としてはまだそこまで高くないと言えますが、余談は許さない状況です。

イタリアの解散総選挙の開催が近づいてきました。具体的な日程はまだ決まっていませんが、遅くとも2018年のどこかで開催されます。勢いのある新興野党が政権を握ることになれば、イタリアのEU離脱も現実味を帯びてきてしまいます。

この記事の目次

イタリアでも反EUの火種くすぶる: 今年に入りEU各国において反EUを掲げる政党が伸びていますが、イタリアは？
次の解散総選挙はいつ？選挙の改正が必要になる？: 選挙の前倒しには選挙法の改正が必要。
早期解散でEU離脱に拍車がかかる？: 仮に早期解散選挙があれば、EU離脱も視野に入るかも。
為替相場で取引してみよう: イタリア総選挙が前倒しされた場合の相場はどんな感じ？

イタリアでも反EUの火種くすぶる

EU諸国では今年に入り、どの国でも少なからず脱EUを掲げる政党が躍進しています。イタリアも例外ではなく、反EUの火種がポツポツとくすぶる状況になっています。解散総選挙の結果次第では、イタリアもEUを離脱する可能性があります。可能性としてはまだそこまで高くないと言えますが、余談は許さない状況です。

イタリア国内で支持が急速に高まっている政党があります。それが「五つ星運動」という新興野党です。右派としてはイメージ戦略に長けているようで、立場的には中立であり古くからある政党よりもクリーンな、国民に寄り添っている政策を持っています。この政党が解散総選挙で勢力を拡大することができれば、大きなポジションを占めることになるでしょう。

次の解散総選挙はいつ？選挙の改正が必要になる？

若い世代の支持を得ることができれば、次回総選挙で新興野党が政権を奪取する可能性もゼロではありません。他の野党と足並みを揃え、安定した政権運営を行う可能性もあります。新しいものに対する期待感はかなりあると判断できます。

EUの安定した次回の解散総選挙はいつになるのか、非常に気になる部分です。様々な予想が出ていますが、無難なところでは2018年の初めごろではないか、というのが一般的な見解になります。

イタリア憲法裁は、現行の選挙法が一部違憲であると判定を下しました。従って、選挙法を改正して実施する方向で話が進んでいます。

早期解散でEU離脱に拍車がかかる？

イタリアの解散総選挙が注目される理由は、「EUを離脱するか否か」という部分です。この部分が今後のEUの安定に直接関係することになるため、ユーロの為替相場の行く末にも影響してきます。イギリスの次にEUに傷をつけるのはイタリアなのか、それを世界中が注目している状態です。

先に紹介した五つ星運動のようなEU離脱に関する国民投票を目指す政党が政権を取った場合、イタリアはイギリスのような岐路に立たされます。まさかのEU離脱によって、世界経済が混乱する事態は無きにしもあらず。今EU諸国では、こうした疑心暗鬼の状態が続いており、安定した政治力が問われているのです。イタリアの解散総選挙がどうなるか、そしてユーロ圏の経済がどうなっていくのか今後注意深く見守らなければなりません。